Mystery Of Love

05.02(Thu) Larry Hard aka Mr. Fingers Japan Tour 2024 OSAKA @Club Joule

各地で大盛況だったLarry Heardの来日プレイ、大阪での模様をStradaのお客様で飲み友達でもあるDJ KENDRIXXXがレポートしてくれました!

 

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シカゴ・ディープ・ハウスのレジェンド、Larry Heardが実に13年ぶりに日本を訪れ、待望のツアーを敢行した。3.11の震災後にDOMMUNEで日本のファンに向けた配信を行うなど、日本は彼にとって特別な場所のようだ。聴覚器官の問題でDJ活動から遠ざかっていた時期もあったが、シカゴからメンフィスに拠点を移して以降もMr. Fingers名義で『Around The Sun Pt.1』(2022年)や『Around The Sun Pt.2』(2023年)といった良作をリリースし、今なおシーンの最前線に立ち続けている。

そんな彼の今回の来日公演はライヴではなくDJである。基本、自身の曲ばかりを演奏するライヴとは異なり、他人の曲もプレイするであろうDJはそのアーティストの好みやセンス等、新たな側面を知ることができる。

 

待ちに待った当日、深夜0時過ぎにクラブに入ると、すでにフロアは老若男女で満員。1時を迎えると特別な演出もなく、サングラスにキャップ姿のLarry Heardがしれっとステージに現れた。盛大な拍手の中、Yasmeenの『Gone』で幕を開け、続いてBlazeの『We Are One』などソウルフルなナンバーが続く。 

 

徐々にシンセサイザーが特徴的なアシッドナンバーも交えながら、Larry Heard Presents: Mr. White名義の『The Sun Can’t Compare』がプレイされ、会場のボルテージは最高潮に達する。それでも彼はクールな表情を崩さず、澱みなくプレイを続けた。当たり前に。呼吸をするように・・・。

「You are my life
The sun can't compare to your light
You are my dream
The moon can't compare to your beams」
(『The Sun Can’t Compare』歌詞より)

無機質なサウンドとは対照的な甘く耽美な声がフロアに響き渡り、観客はその魅力に引き込まれる。「どんな光よりもお前が一番輝いてるんだよ。」そうだその通りだと頷く。

続けてÂmeの大ヒット曲『Rej』やJamie Principleの『Waiting On My Angel』、Moodymannの『I’m Doing Fine』等、ディープなナンバーが彼の哲学に沿って次々にプレイされ、圧倒的な多幸感にフロア全体が包まれる。

 

終盤、Daryl Hall & John Oatesの『I Can’t Go for That (No Can Do)』で一旦締めくくられ、歓声と拍手が響く中、Larry Heardは「Thank you very much」の一言とともに説明不要の彼の代表曲『Can You Feel It』を遂にこのタイミングでプレイ。


マイクを手に少し照れくさそうに歌い、観客も一緒にトゥトゥターラと歌う。最後に「ありがとう」と日本語で感謝を伝え、次のDJ Ageishiと握手を交わし、ステージを後にした。

 

 

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 Text / Photo / Movie by KENDRIXXX
神戸在住の新進気鋭のハウス系DJ。KENDRIXXXによるKENDRIXXXのためのパーティーKENDRIX DAY@BAR IKUTANOMORI神戸を主宰。

Additional Photo / Movie by H
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https://www.instagram.com/hideracine/
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